7月のごあいさつ


あー今年も夏がやって参りました。
また暑い季節が訪れるわけでございます。

夏の風物詩といえば色々とございます。
海にバーベキュー、かき氷にスイカ割り。
色々と挙がるわけでございますが
その多くが「涼」に関することと存じます。

そしてこの度
暑い夏を少しでも涼しく感じていただければ。
と、私が本当に体験した怖い話を
お話しさせていただことにしました。



















〜本当にあった怖い話・2023年初夏特別編〜


(これは一般の人が体験した実話を書き記したものです。
ただし登場する地名、団体名、個人名などは
架空もしくは仮名であり
事実とは一切関係ありません。)



それはまだ肌寒い、春の初めのことでした。
いつも朝6時過ぎに会社に出社をするのですが
その日は色々と立て込んでおり
朝の3時に会社へと出向いたのです。
朝と言っても3時はまだまだ暗く
一人くらい夜道を寂しく歩きながら
出社したのを覚えています。






『真夜中の扉』
体験者:丸 八太郎






起き慣れていない時間帯のせいか
どこか頭がスッキリとせず
寝ぼけた状態で職場へと入りました。
もちろん会社には誰一人いません。

…ぴとん…ぴとん…。

最後まで締め忘れた蛇口から落ちる水滴が
妙に響き渡ります。
丑三つ時にあたるこの時間。
まるでこの世に自分しかいないんじゃないか。
そう思わせるくらいに静けさで満たされていました。

今日作るべきふくれ菓子の数を計算しなければ。
と眠い目を擦りながらデスクへと向かいます。
しかし何故か作業に集中することができません。
ラジオでも聞いて一度目を覚そうと
職場にあるラジオのボタンを押します。

ザーザザー…ザー…。

毎日流しているはずのラジオから何故かノイズ音が。
気分転換も出来ないなぁ。
なんて思いながらまだまだ眠い身体を引きずりながら
トイレへと向かいました。
トイレを済ませて顔でも洗えば
目が覚めるだろうと考えながら
押して開くはずのドアを
引いて開こうとしました。

ガチャッ…ガチャガチャッ…

え…開かない!?
誰かトイレに入ってる!?

身体の内側から血の気が引いていきます。

あ、ありえない!こんな時間に職場に人はいないはず!

もう一度
押して開くはずのドアを引きました。

ガチャッ…。

確かに開きません。

あまりの恐ろしさに
全身の毛が逆立ち、理解が追いつきません。

そして慎重にもう一度
押して開くはずのドアを押しました・・・。


・・・中には誰もいなかったのです。









カイ・トウ・ホー・ブ!

弱気退散!!

かーーーーーつ!!!

(上記の呪文をご存知ない方には大変申し訳ございません)









投稿者:まるはちふくれ菓子店