4月も桜の季節がやってまいりました。
温度変化の激しい季節でございます。
お体ご自愛されていますか。
4月、様々な野菜が旬を迎えると存じますが
春キャベツもその一つでございます。
春キャベツ特有の甘みと軽やかな食感は
いろいろな料理に適しておりますが
私個人といたしましては
やはり春キャベツのスパゲッティ
でございます。
みじん切りにしたニンニクと
少量の鷹の爪を
オリーブオイルでじっくり炒め
そこにアンチョビを気持ち多めに入れ
火が通ったところに
ザク切りにした春キャベツを豪快に入れ
春キャベツの食感が少し残るように
硬めのパスタと茹で汁を入れ
少し熱を通したら完成。
お好みで柑橘系果物の皮を
すりおろして上から少し掛けても
良いかもしれません。
キンキンに冷えた白ワインと共に
どうぞお召し上がりくださいませ。

小事、小言でございますが・・・。
突然ではございますが、私この頃
「※諸説あります」
に無限の可能性を感じて
止まないのでございます。
どういうことか説明いたしますと
様々なことには常に始まりや由来がございます。
やれ江戸時代にどなた様が作っただの
やれ何何が語源になっているだの
大抵の事に複数の由来が存在し
テレビの注釈やインターネットの文面に
「※諸説あります」
と載せてそれを情報として
知らせているのでございます。
なぜ諸説あるのか。
それはもちろんご存じの通り
昔のことすぎて発信元が
定かではないからでございます。
様々な諸説ありますの中でも
「有力とされているのが〜」
みたいなものもございますが
それも50年後、100年後には
変わっている可能性が高いはずなのです。
と、いうことは今から私の考えや訳わからない発言も
100年経てば様々
「※諸説あります」
に食い込めるのではないか。
そういった意味で私は
その言葉に無限の可能性を
感じているのでございます。
ある日のことでございます。
私は菓子を作り終え
一息つく為に
休憩室へと向かわせていただきました。
そこにいらしゃったのは
スタッフの橋本さん(仮名)。
橋本さんもちょうど休憩を取っており
少しだけではございますが
他愛もない世間話が始まりました。
橋本さんはこうおっしゃいます。
「この間、実家の母に安納芋をあげたらすごく喜んで。美味しすぎて自分でも種芋から作り出したらしいんですよ。」
橋本さんのご実家は
鹿児島からは離れた高知県の方。
鹿児島、種子島の安納芋を初めて召し上がられて、
えらくお気に召したらしく
御母様ご自身が畑で栽培されているのだそうです。
私は少し不穏な空気を感じながらも
「すごいですね!」と
その世間話に相槌を打ち
特に変わったこともなく話が終わったのでございます。
それから1ヶ月も経たない頃でしょうか。
また橋本さんの休憩に遭遇した時。
橋本さんはまたご実家の御母様について話されました。
「この間話した安納芋、干し芋にしてご近所さんに配ってるみたいで。母も周りの人たちもとても気に入ってるみたいなんですよ。」
(あ、、これはだめだ。)
いえ、もしかしたら。でございます。
娘からもらった鹿児島原産の安納芋を
美味しいからと
1ヶ月も経たない間に
畑で作ってしまい
更には干し芋まで作ってしまうとなると
お次は
「評判よかったから工場建ててそこで作ってるよー」
とか言い出すのではないでしょうか。
もう10年も経てば
「高知県が産んだ奇跡のお芋!安納芋!!」
とかなっているかもしれません。
もしかしたらアイフォンとか渡せば
「これ便利ねー!!」
など言い、高知県産アイフォンなどのような物を
作ってしまいそうな勢いに
私は少し怖さを
感じざるを得ませんでした。
「※諸説あります」
の可能性と恐怖についてのお話です。