年の暮れのごあいさつ


今年も例年に漏れず
「もう」
年末でございます。

毎年毎年
この時期になりますと
もう年末と思っているのは
ご一緒の事と存じます。

今年一年
なんとか無事に
菓子を作る事ができたのは
皆さまのおかげでございます。

働いてくださる当店のスタッフの皆さま。

色々と動いてくださる取引先の方々。

そして当店の菓子をお選びくださるお客さま。

全てが繋がって
やっと菓子を作ることができております。

この時期になりますと
毎年同じような文句で
馬鹿の一つ覚えのように
感謝を書かさせていただいておりますが
それだけ大事なのでございます。

今年一年
誠に誠に、ありがとうございます。

どうかぜひ
来年もよろしくお願い申し上げます。
















小事、小言でございますが・・・。

動物虐待。
はい。そうでございます。
耳にしただけで
あまり良い思いのしないこの言葉。
生きとし生けるもの全てに命はございます。

人としての定めでしょうか。
一般的に
哺乳類霊長目ヒト科に
近ければ近しいほど
よりその虐待に
良い思いをしないのでございます。

私は小学生の頃
初めてジブリの「ナウシカ」を
拝見させていただき
中学校の恥ずかしい暗黒時代に
虫と共に生きると心に誓い
蚊とゴキさん以外には手を出さない
と生きておりました。
ナウシカの名言の一つ

「おいで。さぁ。怖くない。怖くない。」

が言いたくて言いたくて
自分の手に止まったハエに
「大丈夫、怖くない。」
と言った
中学生の時の記憶はここだけの話でございます。

ウンチみてぇな汚ねぇナウシカでございます。

兎にも角にも
動物は虐待してはならないのでございます。




少し前のことでしょうか。
私は仕事が終わり帰宅した時のこと。
いつも私には帰宅後ルーティンがございます。

帰宅し
すぐにお風呂に入り
奥さんが作ってくれたご飯を家族で食べ
寝るまで子供達とひたすら遊ぶ

これがいつの間にか出来た
私のルーティンでございます。

その一つにございます
子供とひたすら遊ぶ
は多種多様にございまして
一緒に子供向けの動画をみて
あーだこーだいう時もあれば
しんみり絵本を読んだり
積み木遊びをしたり。

体感ではございますが
その多くを最近占めておりますのが

「〇〇ごっこ」

でございます。
特に5歳になります長女に関しましては

「私はお姫様で、ちゃんは(訳あって子供に「ちゃん」と呼ばれております)執事ね。それで私が執事の前を通ったら、執事がなんて可愛いお姫様だ。て思うの。そしたらそれから*∮◇∈⭐︎〆√↑≦%…………」

私「…あーーーわかった…」

長すぎて細かすぎる設定に
途中から意識の飛ぶ私。



そして
その日も始まったのでございます。
「〇〇ごっこ」が。

いつものように
夕食を食べ終えゆっくりしておりますと
長女が話しかけてきます。

「ねぇねぇ、ちゃん。猫になってよ。」

そういうといつ手に入れたのか
コスプレイヤーが着けるような
猫耳付きのカチューシャを
渡してきたのでございます。
それもとびきりフワフワのヤツを。

私は何も言わずに黙ってその猫耳を受け取ると
決意の硬い表情で装着し
こう発します。

私「ニャ?ニャァニャニャニャ♡?」

免疫の無い方が
このおっさんを一目見たならば
次の日には40度近い高熱でうなされること
間違いないのでございます。

生まれた瞬間からそのおっさんと接してきた
哀れな娘はこう続けます。

「じゃあ、お散歩に行こうかネコちゃん。」

私こと
おっさんずキャットは
内心はいはいはい。と思いながらも

「ニャンニャンニャ!」

と返事をし娘の出方を様子します。
いつもの流れだと
どうせここから違う人形を持ってきたりして
結局人形遊びとなるはずでございます。

すると娘は部屋にあったロープ的なものを持ってきて
その先端をペタペタと大量のテープで
私の首元に貼り付けます。

「…ニャ、ニャン?」

娘はそのロープを持ち
室内を歩き始めたのでございます。
私の奥深くに潜む
下僕としての
本能でございましょうか。
気が付けば
身体が勝手に四つん這いで歩くことを
選んでおりました。

とびきりのフワフワな猫耳をつけたおっさんは
少女にリードをつけられた状態のまま
四つん這いで
室内をひたすら歩かされます。

「こら!早く歩きなさい!」
「ニャ、ニャニャニャ!」

娘はおもちゃのお皿にピンクや赤の
小さなブロックをいくつか乗せて

「ほら、餌だよ。食べなさい。」
「ニャニャー!」

私が地べたに置かれた皿に
食らい付いていると
娘は上から見下しながらこう言うのです。

「あなたは魚より肉を食べそうな見た目をしているから、肉を選んであげたわよ。」




感謝。

感謝の一言でございます。


四つん這いで
一心不乱で
肉に食らい付いている時
ふと思い出したのでございます。

幼い頃、母と手を繋ぎ行った公園で見た夕焼け。
父に認めてもらえた努力。
兄弟たちとの笑い合った楽しい時間。

そう私は人間なのでございます。

そして恐縮ながら至らずとも二児の父。
人にリードをつけて楽しむなんて
してはいけないこと。
保護者であり教育者でもある私は
悪いことは悪いと
教えなければならないのでございます。
私は娘に向かって
芯のある眼差しを向けこう伝えました。

「ニャァニャニャ!ニャンニ「コラ!しっかりご飯を食べなさい!!」

近くにあった棒で
おっさんずキャットに
叩くフリをする娘。


「ニャ…ニャニャニャ……。」

怯えながらおっさんずキャットは
恐る恐るエサを再び食べ始めたのでございます。

だって残したら
叩かれるから…。






娘たちが寝静まった後
妻が一言

「あれ、久々に笑ったわぁ。」





どうか我が家に
教育という概念を
運んできてはくれませんでしょうか。





ニャニャン、ニャンニャンニャな話でございます。







投稿者:まるはちふくれ菓子店