年初めのごあいさつ


あけましておめでとうございます。

今年も新しい年がやって参りました。

新年の抱負はお決めになりましたか。
私は懲りもせず
どうせ2月には無かったこととなる
抱負を背負い
一年を始めさせていただいております。

抱負を決めた瞬間のあの
「おし!やったるで!」感。
嫌いじゃぁございません。

新年の抱負とは
「おし!やったるで!」
を感じる為にあるのではないか。
そう思うのでございます。



微力ながら。ではございますが
素晴らしい一年の
お役立てとなりますよう
当店の菓子を通して
頑張って参りますので
これからもどうぞ
お付き合いいただきますよう
お願い申し上げます。














小事、小言ではございますが・・・。

機械のボタンをポチッとな。
では作れない当店の菓子。
手作りで一つ一つ蒸しあげている為
菓子作りには人手を要します。

その為当店には
さまざまなスタッフの方がいらっしゃいます。

私一個人から見させていただきますと
結構変わり者なスタッフの方が多く
仕事に飽きるということが
あまりございません。
皆それぞれ何か変わったポイントをお持ちで
それに遭遇するたびに
笑いや驚きを与えていただきます。

…そう、今までは。




ある肌寒い日のことでございました。
私はいつものように
出来上がったふくれ菓子に包丁を入れ
大きな大きな菓子を
小分けにさせていただいておりました。

この包丁で小分けにする作業が
まぁ難しいのなんの。
一つ一つ異なった形に膨らんだ菓子を
大体に全て、重さが合うよう
切り分けなければなりません。
それに種類が7つ。
全ての菓子を
上手く切り分けられるようになるまでには、
なかなかの時間が必要となるわけでございます。

そんな集中力を要する
切りの作業に没頭する私。
一つ一つの菓子と向かい合い
誠心誠意切っていたわけでございます。

すると突然足元に紙屑が
ポイッ。

ん?

横を見るとそこには
ニタニタと笑う橋本さん(仮名)の姿が。

説明をさせていただきますと
切りの作業場の足元には
綺麗なゴミだけを入れる屑入れがございます。
その場所が作業をする上で
効率が良い為
そこに置かせていただいているのですが

おそらく橋本さんはその屑入れに
ゴミを入れたかったのでしょう。
遠方より投げて入れようと試み
見事失敗。
私の足元へと届いたのでございます。

誠心誠意性タイムの私は
橋本さんを咄嗟に見ます。

すると橋本さん
「えへへ、なんか投げてましたね。」

(なんか投げてました、、、ね?)

投げたのは貴方です。
という言葉をグッと堪え、
あぁ、もしかしたら橋本さんは
ご自身を俯瞰して見る性格の方で
おそらく今された事を
悪いことだ!と第三者の視点で
観察していたのだろう。

私はその「ましたね。」に
そう落ちどころを見い出し

「…えぇ、投げてましたね。」

と苦しくはございましたが
返事をしその場を凌いだのでございます。



…そしてその日のお昼過ぎのことでしょうか。
とあるパソコンで行う作業を
橋本さんに依頼させていただくこととなりました。
このパソコンの作業
橋本さんは既に5、6回はしており
そろそろ私に聞かずとも
一人で難なくこなしていただきたいところ。

私「橋本さーん、この間のパソコンのやつ、していただいて良いですか?」

橋本「はーい。」

パソコンの前に座る橋本さん。

橋本「で、どうするんでしたっけ。え?待って!もう忘れてますよ!いつになったら覚えるんですか全く!」

(え、貴方、だれ。)

まるで他人事のように
自分を叱咤し始める橋本さん。
今、私の目の前に居る
この橋本さんの皮を被った
化け物はなんですか。

あぁ、これはもう既に
本物の橋本さんは
この未知の化け物に食われ
そして体を乗っ取られ
化け物は橋本さんとして
人間社会に溶け込んで居るに違いありません。


後日、私は化け物にこう問いました。

「昨日の夜ご飯何食べましたか。」

化け物は言います。

「ホワイトシチューにパンじゃなく、ご飯にかけて出してやりましたよ。グゥエッヘッヘッヘ…。」

あぁきっと、ご家族も既に、、、。

日本人の
「ホワイトシチューにパン・ご飯論争」
の情報まで
既に手に入れているところを見ますと
かなり文明の発達した
異星人に違いありません。

そんな高度な文明を前に
打つ手もなく
橋本さんのご家族もまた
異星人化しているはずでございます。






当店にお越しの際
スタッフ全員が
おかしなテンションの際は

あぁ乗っ取られたなぁ。

と広い心で
受け止めていただきますと
幸いでございます。

投稿者:まるはちふくれ菓子店